声楽の方へ

for Classic

声楽の方こそ、理論的なボイストレーニングを

まず知っていただきたいこと

私の経験から、お話しさせていただきます。

私、浜渦弘志は、東京芸術大学の声楽科を卒業しております。もともと物分かりの悪かった私は、大学に入ってからというもの、挫折の連続でした。まず・・・

練習の仕方がわからない

練習しても、高い声が全く出ないので、どんな歌を歌うのも苦痛でした。
(バスのキーでも歌曲一曲なかなか歌えませんでした。

レッスンが嫌になってしまった

喉の力を抜け→すると声が出ない→ちゃんと出せ→力が入る→喉の力を抜け・・・
この堂々巡り。
これは私の声帯が通常より大きく薄く長いということから非常に扱いが難しかったことも起因していたと思いますが、声楽のレッスンでは、どうしても「それらしい声を出そうとして」苦しんでしまいました。
その結果、ポップス一曲歌えなくなってしまいました。

レッスンの意味がわからない

レッスンで必ず出てくる、

「『ささえ』をもっとしっかり!」「喉を開放して!」「気持ちを込めろ!」「舌根おろせ」等々

みなさんはお分かりですか?なんとなくわかっている方は多いと思いますが、実はきちんと説明できる人は少ないのです。
またそれをやらなければならないのはみなさんもわかっていると思います。しかし、

その具体的なやり方を論理的に教えるレッスンには大学を出るまで、いや出てからも巡り会うことはありませんでした。

こう書くと、恨み節に聞こえてしまうかもしれませんね。もちろん、それでもうまくなる人はいるわけですから、私の勘が悪かったという他は有りません。しかし筋道立てて物事を進めないとわけがわからなくなってしまう私には、苦痛でしかありませんでした。

「何を?」「なぜ?」「どのように?」を教えて欲しい

例えば、喉に力が入るのは「なぜか?」その原因は?では「力を入れずともできる方法は?」「どんな練習をすれば良いのか?」論理的な指導法は、学問だけでなく、スポーツの世界でも当たり前になりつつありますが、声楽界は、いまだに「私のやるようにやっていればいいのよ」と、見えない声を、根性論とまでは言いませんが、生徒の勘の良さに頼ってしまっています。しかも先生に質問すらしにくい雰囲気さえあります。

では私が指導できるようになろう

それなら私が講師になろう。これが私がトレーナーになった最初の理由です。

まず

  • もっと、講師と生徒が1対1の対等な人間関係をつくる。
  • ただ「やれ」ではなく、必ずその「方法論」を示す。

これを徹底的に研究しました。そして、声楽の講師としては自分では異例の論理的なレッスンができるようになったと、天狗になっていました。しかし、声楽だけではなく、もっといろんな声を知るべきだと思い、あらゆるジャンルの声に対応できるための研究を始めてから、いままでの価値観は一変しました。

その後の話はいずれ書かせていただきますが、少しだけ・・・その当時は、ポップスなどのボイトレも、根性論は多いものの、ミックスボイスなどが取り入れられ(その後、ミックスボイスは表現の呼吸の中で自動的にできるようになることも分かりました)、呼吸のトレーニングも、声楽界よりも、ずっと論理的に行われていることにショックを受けました。
そしてまずは高い声の出し方、大きな声やロングトーンのやり方を研究、これを論理的にレッスンするようになりました。
しかし、ただ高い声のためだけのトレーニングでは決して人を感動させることができない。一体歌唱力とはなんなのか、なぜ声を出すのか、そもそもひとはなぜ表現するのか?その研究をすすめ、現在に至っています。
声楽界にいた頃は生徒さんが自動的に先生、先生とある程度持ち上げてくれます。またいろんな講師の話もいただきましたが、権威主義を嫌った私は、そこから距離を置きました。いまは、とにかく生徒さんをうまくしないと、また楽しんでもらえないと、その生徒さんはやめてしまいます。当たり前です。一生離れられない師匠と生徒の関係では、私は堕落していたことでしょう。堕落していることに気づかずに、です。いつ生徒さんからクビを言い渡されるかわからない。そういう環境が、いまの私の、どのジャンルにも対応できる呼吸・発声法、はまうず式ボイストレーニングを生み出してくれたと思います。いわば、生徒さんのおかげなのです。

CHECKしましょう

以下のポイントをチェックしてみましょう。いくつ当てはまりますか?

初心者〜はじめて数年の方

  • マイクが苦手。
  • カラオケが下手になった。
  • 先生に質問できる雰囲気ではない。
  • 童謡や唱歌は苦手。
  • クラシック以外苦手。
  • 呼吸が大切なのは声を出すため。
  • 数年やっても変わらない。
  • 「喉を開ける」と「声帯を閉じる」の違いがよく分からない。
  • いい声を出すことが目的になっている。
  • 歌は乗り越えるべき壁である。
  • 声が良くなると歌が上手くなると思う。
  • 正しい発音をすれば上手くなると思う。
じつは一つでも当てはまれば要注意です。
初心者の方には厳しい項目が並びますが、最初の4つはクリアしましょう。個別の説明、次回更新時にさせていただきますが、正しい発音、良い声、良い音程・・・だけど歌は下手、という方も多いのです。それはなぜかを、精神面をはずして考えてみましょう。

音大卒業〜トレーナー及びトレーナーを目指す方

  • 「歌唱力とは何か」を論理的に説明できる。
  • 「腹式呼吸がなぜ有効か」を論理的に説明できる。
  • 舌根を下げる理由、または上がってしまう理由とその回避方法が説明できる。
  • 発声における背筋と腹筋の関係を説明できる。
  • 演技力と声と呼吸の関係を明確に説明できる。
こちらは全て当てはまらなければなりません。最初は難しいとは思いますが、あなただけの論理で構いませんので、すべて人に説明できるようにしましょう。人に説明ができることは、何より自分自身にプラスになります。もちろん、プレイヤーであれば、手の内を見せる必要はありませんが、もし指導者であるならば、解決しておかなければならない問題です。指導することと自分がうまく歌えることは全く別のことです。そしてプレーヤーだけで食べている人はほとんどいないのが現状です。ぜひ身につけておきましょう。