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表現はそんなつまらんものじゃない、もっと面白いんだ

持論・哲学

ボイストレーナーの浜渦です。

共鳴とか腹式とかの方法論や、気持ちの問題という精神論で本当に上手くなるなら、
歌手や役者なんて職業はそもそも存在し得ない。

なぜなら、それは学者であり、パワハラ親父でしかないから…。

…私は伝えたいのです。
表現てのは、そんなつまらんものじゃない。
もっともっと面白いんだよ。
だから上達するんじゃないかと。

学問や苦行にしてしまってはならないんだと。

歌手や声優、俳優を目指すと、どうしても陥る落とし穴。
そこに陥らないための――

上手くなる「面白さ」を肌で実感させるのが指導

表現はそんなつまらないものではありません。
もっともっと、人間の身体のメカニズムと感情がピタッと噛み合ったときの、鳥肌が立つような「面白さ」がある。

俺ってすごいんだ、いや、人間てすごいんだ…そんな瞬間。
その面白さにゾクゾクするからこそ、人は勝手に上手くなっていくのです。
それは、誰かと比べて上手いんだとか、高い声が出るんだなんてつまらないものではないんです。

ボイストレーナーという、私たちの仕事は、
腹式や共鳴などという、断片的な正解を押し付けるのでもなく、
できないことを責めるのでもない。
無闇に誉めて誤魔化すのでもない。

上手くなる面白さを肌で実感できるように、道を示し導くことであるはずです。

スポーツだって同じ。
フォームだけ綺麗で、力も使ってるのに、前へ飛ばないバッティングや、
脱力したつもりがフニャフニャになって、腰砕けでは意味がないですよね。

じゃあどこに緩めるか、どこを入れるか。
それはなぜか、どうすればできるか?

呼吸法や発声法はその過程で勝手に覚える。
だから、勝手に上手くなるんです。

実現する体が使えないのに、方法論を詰め込んだり、
上手くなる材料がないのに、精神論で補う…
それでは、できるわけがないですよね。

 

「上手くてもつまらない人」と「下手でも面白い人」の差

簡単に言えば、人が感動したときどういう動きをするのか。
出てきただけで「あ、この人歌いそうだな」と思わせる人は、
全身のパーツをどの順番で、どんなバランスで「思わず」使っているのか?

それを実感してもらう。

上手くてもつまらない人と、下手でも面白い人。
すごい声でも感動しない人と、たいしたことない声に聞こえるのに伝わる人の差は何か?
それらはどうしたら実現できるのか?

その道を示すだけ。
だから「指導」なんです。

私は知っています。
下手でも面白い、つまり伝わる表現ができる人は、
やがて上手くてもつまらない人たちを追い越していくことを。

そしてそういう人たちが、きっと世の中を良い方向へ動かしてくれる。
そう信じて、私は今日もレッスンさせていただいているのです。
生徒さんと笑い合い、汗をかき、上達に驚きあいながら。

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