ボイストレーナーの浜渦です。アマチュアの生徒さんのための歌のイベント「発表会LIVE8」が終了しました。久々の開催、感染対策をしながらの開催でしたが、お客様からはとても嬉しいメッセージを多数いただき、生徒の皆さんにはとても喜んでいただけたようで、ホッと胸をなで下ろしております。さて、上手い下手より自分を表へ出し共有し合う、発表会ライブの様子とお客様からのご感想などをご紹介させていただきますので、ご覧いただき、次は皆様もぜひご出演くださいね♪
発表会LIVE8
歌の生徒さんはもちろん、普段はスピーチのレッスン生のみなさんも自由にご出演いただける発表会LIVEの8回目が、去る3月27日(日)に開催されました。新型コロナウィルスの影響で2年4ヶ月ぶりの開催となりました。いろいろな考え方はありますが、感染対策のご協力をいただき、結果としては大成功のうちに終了しました。
LIVEギャラリー
約20名の方がご出演されましたが、写真で一部ご紹介します。
お客様からのメッセージご紹介
お客様から本当に嬉しいメッセージをたくさんいただきました。一部ご紹介させて頂きます。
「みなさんその歌手の歌真似ではなく『自分の表現』だったがとても印象に残りました」
「自分の声、自分のからだ、自分の呼吸で歌っていらしたので個性がにじみ出て、自然で、押し付けがましいものもなく、すーっと丸ごと自然に心に届いてきて心地よかったです」
「小手先のテクニックではなく、自分の表現で勝負する、自己満足のためだけではなく、聴き手に何かを届けようとしていた」
…というようなお声をたくさんいただきました。これこそ浜渦ボイトレメソッドの目指すものに他ならないのです。
もちろん下手よりは上手い方が良いです。しかし表現することより、上手く歌うこと自体が目的になったり、せめて人並みにとか、周りの目や耳を気にするのは、やはり勿体無いと思うのです。
まずご感想いただいたように、自分の声・体・呼吸を使い切ること。そうすれば自ずと素直な個性、奇を衒(てら)わない、自然な表現が前へ出て行く。空間を埋めてゆく。
その結果上手くなることもある。いや、上手くなるんです。上手く歌おうとせずに上手くなる。これこそが大切なものであり、これからの時代に必要なものとも考えています。
そのために、体全部を自然なタイミングで自分らしく使うことだけ覚えて欲しいんです。他は…とりあえずいいや(笑)これってプロの方が忘れてしまいやすいですよね。そしてアマチュアに怖い顔して発表会対策を押し付けてしまう…。それはちょっとつまんないなあ…って思うんです。表現ってもっともっと楽しいはずなんですよ♪
生徒さんに教えられたこと
そういう意味では今回も生徒さんから教えられました。先日まで気管支をやられ、入院もしていたある生徒さんに「調子どう?」って聞いたら…
「ええと、最悪です…でも大丈夫です♪」
そして喉の調子なんて本当に表現と関係ないんだなっていう歌をステージから教えてくれたのです。もともと高い声が全然出なかった彼は、ある時、体を使い切る表現のバランスを覚えて、生まれ変わったような歌になり、結果として音域もグンと伸びました。
しかし、今回は喉の調子が悪く、高い声もなりにくく、声も枯れ気味…普通の人のみならず、プロでも焦ってしまうであろうそんな状況でも、最高の震えるような表現を見せてくれました。彼を知らないお客さんや生徒さんも、その調子の悪さや高い声が出にくかったことなどは全く気にならないどころか気づかなかったといいます…。
常々私も言っているものの「喉の調子なんて本当に表現と関係ないんだ」ということを、彼は実際の歌唱で、ステージから教えてくれたのです…泣いちまったよ…
次はみなさんの番です!
今回は音源の用意から、写真も撮り、MCも久しぶりにやり、疲れはしましたが、みなさんのご協力でなんとか無事に終了しました。そして「楽しかった」「緊張したのに次が楽しみ!」「今回出られなかったけど、次こそは!!」のお声に救われました。
でも…やはり発表会対策のようなレッスンはしません。発表会って、歌のうまさではなく、今こんな風に生きています、生きようとしていますっていう、生きる証を共有し合う場所だと思うから…。
自分の声と呼吸と体を使い切った時、表現は個性とともに溢れ出す。歌はそのついでに上手くなる。私のボイトレ・メソッドの目指すものを、お客様からのご感想と、生徒さんの実践が証明してくれたように思います。次はキミの番だ!
次回LIVE9は11月頃を予定しています♪