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歌唱に才能は関係ない理由と、本当に上達するための2つのポイント

浜渦メソッドについて

本当に歌が上手くなりたいなら、何をすべきでしょうか?

いくら練習しても、評判のいいボイトレに通っても、うまくならない人が多いのが現実です。下手をこじらせたり、遠回りしてしまう人も少なくありません。

この記事では、本当に上達するために必要なたった2つのポイントと、それがいかに「才能」と無関係であるかをお話しします。

なお、ここで言う「うまさ」はカラオケの点数や他人との比較ではありません。
「自分の心から湧いたものを、相手にも届けられる“本物のうまさ”」のことです。

必要なのは、体と――そして心が自然に反応できる状態です。
(2025/6記事完全リニューアル)


本当にうまくなるための2つのポイント

●反応できる体を持つこと(=体の楽器化)
●上手く歌おうという気持ちを手放すこと

この2つに尽きます。

反応できる体とは、熱いものに手を触れて、ぱっと手を離したり、深く感心した時に思わず「なるほど…」と呟いたり、「自分が自分にだまされる」ような、「無意識の」自然な反応が起こせる状態のこと。

これは、短距離走のスタート音で自然にスタートするもぐらたたきで瞬時に叩く、そんな「考える前に動く力」です。
これができれば、心は自然と動き、気持ちは出そうとしなくても自然に表へ出てきます。

予測したり、うまくやろうとするほど、その「自然な反応」はできなくなります。
熱いとわかっていて、わざわざ触る人はいませんものね。
そうなると、気持ちを込めているつもりでも、出せないジレンマに陥ります。

本来無意識の行動を意識的に再現したり、それを修正したりする
これは表現では絶対必要なものですが、無意識さえ自分の表現に取り込み自在に操る感覚は、表現の醍醐味でもあります。

【参考動画】以下の動画では、実際の「反応できる体」の感覚を体験しながら解説しています。


本当に上手い人がやっている、「体の反応を使った実践法」

本当にうまい人は、うまく歌おうとしていません。

彼らはただ、反応できる体で、今この瞬間に感じたものを声にしているだけなのです。
もちろん、それだけだと、ルールのない即興になってしまいます。

だから、自然に出てきたものに対して、たとえば、それが強すぎたことに反応して修正、或いは、遅かったことに反応して修正してスピード感をあげ、またそれに対してまた反応する…この反応のループを、曲が終わるまで、ステージをおりるまで紡ぎ続けるのです。

それをとことん突き詰めた先に、「どう伝えるか」「何を乗せるか」があるのであって、最初から「うまく歌おう」とする発想そのものが違うのです。

常に気を張っていなければこれはできません。
その忙がしさ、消費する体力・精神力は、上手く歌おう、良い声で歌おう、なんて思っている人よりも、ずっと激しいのです。

その結果、見た目は元から才能があったようにサラッと見えたりするのです。


価値観が変わればどんな声も魅力になる

ガサガサした声でも、小さな声でも、感動を与えることは可能です。

「きれいな声」や「大きな声」が本物のうまさではありません。

反応から生まれた呼吸に、さらに反応した声を重ねていくことで、本当にあなたの中にある「表現」が育っていきます。

発声法やミックスボイスなんて、考えたことすらない一流の歌手もいます。

なぜなら、反応から出た声には、すでにそれらの基礎が自然と含まれているからです。

【参考動画】自然な反応と、腹式呼吸も自然に始まる『体の楽器化』を解説しています


私の大失敗=論理的ボイトレの落とし穴

…とはいえ、ここまで読んで、こう思った人もいるかもしれません。
『そんなこと言っても、自分は才能がないし…』——
実は、かつての私もそうでした。

私はかつて、高音が出せず悩み、理論的なボイトレにのめり込みました。
その結果、高音は出るようになったものの、感動のない、空虚な声になってしまいました。

「上手いフリ」しかできない自分になってしまいました。

この経験から私は、反応できる体・本物の表現・心のスイッチを研究し尽くし、今の浜渦メソッドを構築たのです。


反応を止める「上手くやろう」マインド

たとえ反応できる体を持っていても、「上手く歌おう」という気持ちが強いと、それは止まってしまいます。

「正しく」「いい声で」「間違えずに」「失敗せず」「恥をかかずに」——
このような思惑が強い人ほど、自然な声は出ません。

声の表現を作ってくれる、横隔膜や声帯は、自分の意志でどうこうできるものではありません。
くしゃみ・しゃっくり・笑い声を出す時、それは無意識ですものね。

自然で独創的な反応よりも、私をはじめ、『考えて・人並みに・失敗しないように』と、先回りして公式に当てはめようとする教育で育ってきた方は多いと思います。
その結果、「怒られないように上手くやろう病」にかかりがちです。

それではそもそも、自分の自然な反応を楽しむという表現の大きな意義の一つが最初から失われてしまいます。

だからこそ、レッスンでは萎縮させないこと、劣等感を与えないことが最も重要。
生徒の自己決定権を奪ったり、できないことを責めると、レッスンを切り抜けることが目的になってしまうからです。

でも、おだてるのでもNG。
共に笑い、自由な体を作る実践をすること。
それが「本当に教える」ことだと私は思っています。


自分だけの表現を生み出す反応を作るイメージ練習

以下のようなイメージを想像して、体に落とし込んでみてください。

    • ボクサーがいつパンチを浴びるか、こちらがいつ攻めるか
    • かくれんぼでどこから現れるか
    • 誰もいない洋館で近づく足音…どこから?
    • 暗闇で斬りかかってくる忍者に対する侍
    • 綱渡りで突風に耐える瞬間
    • 短距離走のスタート音を息を殺して待つ

例えばかくれんぼのイメージなら、どこから現れてもいいように、全身の神経を研ぎ澄ませて、仲間を探しながら声をかける練習です。
全方位に意識を向けつつ、急に鬼に声をかけられて驚く、なんて練習も良いですね。

綱渡りなら、急にロープが揺れてバランスを一生懸命取る練習。
ふらふらと落ちそうになりながら声を出してみてください。
咄嗟の反応力が声に生き、リズムや高い声にも繋がります。

これらはすべて、あらゆるタイミングと方向への「可能性を捨てない」状態を作る練習です。

レッスンでも、生徒さんと笑いながら実践しています。


まとめ『嘆くのは才能を出し切ってから』

「あの人は才能があるから」なんて思っていませんか?
それは誤解です。

違うのは才能ではなく、声に対する価値観と体の使い方、そしてそれを育てるための時間のかけ方です。

自然な反応ではなく意識的操作で、最初から上手くやろうとすると、才能を出せるわけがあないのです
なぜなら、今回解説した二つのポイントこそ、があなたの才能を引き出す力なのですから。

才能がないと思っているあなたへ

才能は関係ないと言いましたが、本当に関係するのは、「才能は出し切った後に関係する」と言えば良いかもしれません。
しかし、才能を出し切って後悔をする人がいるでしょうか?

もしあなたが「ちっぽけな才能しかない」と嘆くなら、
ちっぽけでもいい、その才能を全て出し切ってから嘆いて欲しいのです。
才能を出し切れた時、あなたはきっと笑顔になっているはずですよ。

もしあなたが今まで生きてきて、歌を歌いたいと思ったことがあったなら、
それこそ才能がある証拠です。

あなたの声には、今この瞬間から可能性が詰まっています。

「うまく歌おう」とする気持ちを手放し、まずは、自然に反応できる体を育てる。
そこから始まる歌には、きっとあなただけの感動が宿ります。

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