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歌唱やセリフ、ナレーション等の「発音と舌の関係」の勘違い、高い声やチェンジボイスが苦手な原因

上達のアドバイス

歌でもセリフでも、子音・母音が変わるごとに舌の位置を正しい位置に動かそうとする方。また滑舌を気にして一生懸命舌を動かす方動かす方いらっしゃいませんか?

これは破滅の始まりです。

…というわけで、なかなか記事の更新ができないのですが、簡単なアドバイスシリーズはちょこちょこ更新していきますね。

「正しい舌の位置」の落とし穴

舌の位置は基本固定
●上手い人は正しい位置に舌を動かそうとはしていない
●正しい位置より良い楽器

この3つに尽きるのではないでしょうか。要するに、発音は舌の位置よりも、息の流れと、その息が通る通り道の形の良さで決まるということです。

更に詳しく解説したいところですが、あくまで短いのが30秒アドバイスの善いところですので、ちょっとだけ詳しく以下に解説させていただきます。

上手い人のほうが「発音が正しくないのによく分かる」

これはずっと言っていることですが、まあお聞きください。

うまい役者さん、第一線で活躍し続けている歌手の皆さんの言葉はよく届き、よくわかりますよね。

しかし、言葉がよく分かり・よく届くということは、発音が正しいとか舌の位置が教科書的に合っているということと同義では無いということを忘れないでほしいのです。

上手い人ほどむしろ発音矯正の学校や、アナウンサーの教本的なものによくある「正しい舌の位置」よりも、舌の形が息の流れを邪魔しないことを優先します。

その結果、一文字一文字の発音や滑舌は決して良くないのに、流れで聞くとわかるし伝わるということが起こるのです。いえ、これでこそ自然と言えるでしょう。これはまずは正しい発音ができてから崩したのでは?と言われれば…答えは…

空間と呼吸の流れを優先→空間・流れを邪魔しない範囲で発音も正しいものに近づける→自分流にカスタマイズ

ということになろうかと思います。あくまで息の流れとその空間を優先しています。そうでないと物語は成立しないんですよね。上手くても高い声が出ても成立しない。もっと言えば、やはり伝わる人は、その人だけの空間の形と流れを持っています。

形と流れという生き物としての自然さや自分の感情表現を守るために発音が悪くなることもある。なのにきっちり何を言っているかわかる。それが個性というやつです。みなさんもきっと好きな歌手や俳優さんの発音は個性として捉えていると思います。

こちらの動画も舌の位置の参考になると思います。

本に書いてあることは間違いなのか?

では本に書いてある舌の位置が間違いか?と言うとそういうことではありません。

優先順位の問題なのです。息の流れと正しい舌の位置のどちらを優先すべきか?答えは当然、息の流れです。

呼吸の流れに乗って声は発せられ、物語が紡がれます。発音はそれをよりわかりやすく伝えるためのツールでもあります。つまり、口腔内〜喉〜胸が一つに繋がり、ある程度の空間が固定されていることが不可欠なのです。舌も例外ではありません。(もちろん、余計な力を入れて固定するわけではありません。)

その空間の形を邪魔しない範囲でできるだけ正しい発音を目指すだけで、舌は十分に機能します。

発音が悪い・滑舌が悪い人は舌の動きではなく、大抵、息の流れに問題がある、または息の流れを舌や口蓋垂が邪魔をしてまで発音をしようとしているということが原因です。つまり基礎ができていないか基礎が何かがわかっていない状態です。

このことは発声・発音にまつわるほとんどのことに共通します。

しかし、誰だって「舌の位置をきちんとすれば発音が良くなる」とか「ミックスボイスができると歌がうまくなる」とか「鼻腔共鳴を覚えれば高い声が出る」なんて言われれば飛びつきたくなりますよね。

優先順位を間違えなければ「噛んだり、とちったりすること」は格段に減る

これはもうそのとおりですね。間違えずに読む練習、何度も繰り返す練習ももちろん必要です。しかし、空間と息の流れを絶対的に優先する人は、初めての読む文章ですら、噛んだり、読み間違えることは格段に減ります。

なぜなら、噛むとかとちるとか、もっと言えば読み間違える大きな原因は、息の流れが止まることにあるからです。それはとりも直さず、息の流れか空間の形に問題が生じること。

逆に言えば、息の流れや空間の形が見えている人は、間違えたり、噛む直前に気づいてしまうんです。無意識のうちにですが「あ!私の流れや空間を止めようとしているやつがいる!さけよう!」

体がこうなってしまえばもう基礎はできてきたと言えるでしょう。

しかし基礎というやつはサボるとあっという間にどこかへいってしまうんですよね。だから大きの人は基礎より、正しいもの、わかりやすいもの、忘れにくいものに逃げて言ってしまうし、教える方もそういう教えやすいものを教えてしまいがちなんです。

繰り返し読むだけでなく、息の流れを掴む練習をしましょう。

高い声や裏声→地声のチェンジが下手な人も同じ

背筋や腹筋を使うから高い声や強い声が出るのではなく、楽器の形を作りその中で息と声がミートするポイントとタイミングを掴むことが最重要です。これができるということは、思わず無意識に出るささやき声のポイントを掴んだということです。

例をあげてみますと…

思わず出る声のポイントから、楽器の形と声と息のバランスを保ったまま高い声やファルセット→地声を出そうとすると→「無意識に筋肉が動き出し→欲しい声が出た」が正解。

だから「お腹に力入れて!」っていうのも結構危険なんですよ。

もちろんこんな難しいことをしなくてもただ出るだけの体を使わない高い声やミックスボイスもできるにはできます。というかそのほうが難しくありませんが、それはうまくてもきっと相手に伝わりませんし(場合によってはうまいフリと判定される)、体を使わないので、健康的とも言えません。

おすすめの練習法

  • あえて棒読みをする
  • 舌・口蓋垂・上下の歯・上下の唇がどこにも触れないようにいい加減に読む

本当の棒読みは、基礎が完全にできた上であえて抑揚や間を作ることを抑えることです。基礎が無い棒読みはそれは…まあ、いいでしょう。

どこにも触れないと、基本的には息が止まりません。もちろん正しい発音はできませんが、流れを止めない練習です。そこに少しずつ正しいと言われる発音を融合させていくのです。

 

まとめ

  1. 体が楽器としての形(体の楽器化)を覚え(息が流れる空間を作る
  2. その形を邪魔しない息の強さ(とりわけ加速度
  3. 空間で息と声が出会うタイミングを掴む

これが基礎です。この最重要の3つができれば、いや、つかもうとすれば、自動的にお腹や背中の筋肉は動き出し、高い声やミックスボイスや共鳴も覚えるんですよ。

なぜならば、この3つを守ることは、相手に何かを伝えようとする、動物としてのバランスが取れていることであり、筋肉はそのバランスを保つために自動的に動くことを覚えるものだからです。

だから僕の生徒さんも「気づいたら背中とお腹をいつの間にか使ってました」と口を揃えて言います。それが自然な表現なんです。

しかし、多くの人は、お腹や背中の筋肉を使うからできる、とかミックスができるからうまくなる、とか、逆になっているんです。逆になると形だけあっていても、相手に伝えるという本来の目的を見失ってしまう。

たとえそこそこうまく歌えても話せても、本物からは遠ざかってしまいかねません。

なぜなら、相手に伝えることと動物としてのバランスを無視した正解だからです。よく考えれば、正解やゴールなんて無いんですけどね。

これは教える側のビジネスの問題に絡んでいるんですよ。悲しいことに…。

ミックスボイス(=基礎ができれば普通にできる声)とか、裏声と地声が問題になっている、高い声や発音が問題になっている方、安直に飛びつかず、かと言って精神論に堕することなく、本当の基礎とは何かを探してみてください。

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