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【ミックスボイスは混ぜるな】裏声・地声「両極の響き」を同時に出せ【ショート動画あり】

上達のアドバイス

「みんな大好き、ミックスボイス」

…と言わんばかりに、猫も杓子も、判で押したように口にします。
これさえできれば高い声が出そう、歌がうまくなりそう、と夢を見てしまう。
そして、そんな迷い子たちを狙った「売らんかな」の売り文句が、今日もネットに溢れています。

「裏声と地声を混ぜる」と説明されることもありますが、
実際には、その裏声・地声自体が使える状態になっていないケースも少なくありません。

そして行き着くのは息混じりの「なんとなくのミックス(のような)ボイス」

…いや、それが実は、

“本来響くはずの裏声や地声”を使えないまま、
息で輪郭だけをぼかした声だったとしたら。
息漏れを起こしたり、声が疲れる原因になっていたとしたら。

今回は、浜渦ボイトレメソッドYouTubeショートより、簡単明快・実践解説動画を元に、ミックスボイスの正体と、その言葉の危険性について解説します。

ミックスは混ぜるのでなく、同時に両極の響きを出すこと

絵の具に例えてみましょう。
仮に頭に突き抜ける裏声を白色、地を這うような胸の響きを黒色としましょう。
混ぜるとどうなるでしょう?

灰色のどっちつかずの声です。
そうではなく、白の輝きと、黒の深みを同時に使うのです。
そうすることで二つの距離にあなたの世界観を表せるのです。

…と言いましても、言葉だけでは「?」だと思いますのでこちらのショート動画をご覧ください。

この動画で使っている裏声(ファルセット)と地声は、使える裏声と地声です。
つまり、使えない裏声と地声もあるということです。

それらを同時に使う、あるいは使う割合や息の圧力、混ぜ具合を変えることで、誰でもあらゆる音色や奥行き、感情の方向性を表せるようになるのです。

では、あらゆる音色が出せるようになる理由と、使える裏声と地声、使えない裏声と地声について少し詳しく解説します。

あらゆる音色が出せるようになる理由

理由は簡単です。もちろんその人の向き不向きもありますが…

  • 声は裏・地声の2色であらゆる明暗を作ることができる。
  • 息の圧力で本気度や冷静さ、感情の起伏を作ることができる
  • 息の混ぜ具合で、距離感や緊張感や脱力感なども作ることができる

あらゆる音色とは、ポップス・ロック・シャウト、声楽やナレーション、民謡やお経、祝詞や歌舞伎調、笑声やくしゃみ、喪黒福造やマスオさん(増岡弘さん版)的な声も。

ちなみに、動画ではマスオさんのモノマネをやっています。
これは使える地声と裏声が、細かく交互にランダムに出ている状態です。

さらに、若干裏声(頭声の響き)を先に出して後から地声を足すと、その足し具合で泣いた感じや切なさを出せ、これを逆にすると、絶叫やデスボイスなど。
前者の方が高い声が容易で、ロックで多用されますが、やりすぎると「なき声で誤魔化している」と言われかねませんので注意が必要です。

使える裏声・地声とは

  1. 体の楽器化:背中〜脇腹〜胸周りをゆったり開くと自動的に入ってくる息を用意する(吸うのではなく入るイメージ)※ここで腹式呼吸とか考えると失敗する
  2. 演奏者の呼吸:体を緩めると自然に出ていく息が吐ける
  3. 結果としての声:1の楽器と2の息を一切邪魔せずに出る裏声と地声を出せる

これだけです。と言ってもこれこそが基礎であり、1ができないと2はできませんし、2ができないと3はできない。当然3ができないとミックスボイスなんてできない。

3で少しでも2の自然な呼吸を邪魔すると、仮に裏声地声が出てもその本来の響きは簡単に失われ、喉にきてしまいます。
これが使えない裏声・地声です。

結果として喉を痛めたり、すぐ疲れたり、
息漏れが増えたり、「ミックスボイスができない」と悩み続けることになります。

実際「ミックスボイスに違和感がある」「なんとなく歌いづらい」という人の多くは、
ミックス以前に“使える裏声・地声”そのものが育っていないケースが少なくありません

1〜3がちゃんとできると、その時点で、
突き抜けるような響きの裏声と、
芯のある地声が、
同じ喉のポジション、同じ呼吸の使い方で出るようになります。

その時、表現の為の腹式呼吸も自動的に身についているはずです。

同じポジション、同じ呼吸というのがポイントです。

もし裏声と地声が「別の場所」から出ているなら、
そのその二つの響きを、自然に共存させることはできないはずです。

なぜなら、体も声帯も一つしかないからです。 

絵画に例えると

絵画で言うと、1キャンバスを作り、2で筆使い、3で絵の具を…という、ごく自然な流れです。
1と2を無視して、36色絵の具を買ってきても、ただの道具自慢です。

ミックスボイスは技術ではなく、基礎の結果に過ぎない

結局、ミックスボイスとは、人間(や多くの動物)本来の「身体の基礎構造」が自然のルールに則って動いた結果、「自動的に手に入れられていた状態」に過ぎないのです。

ではミックスボイスという言葉がなぜ生まれたのでしょう?

おそらくは、基本ができた結果、何ができるのかを指したり、
基礎が出来上がった人が、あらゆる音色を求めるときにそれを指す言葉が必要だった。

こんなところではないでしょうか?

ミックスボイスは魔法のテクニックではない

それを、いつしかボーカルスクールやメディアが「売らんかな」のために独立した「魔法のテクニック」のように祭り上げてしまった。

現在蔓延している「息を混ぜたなんとなくのミックスボイス」は、単に地声の負担を減らしただけの「使えない声」であり、そこに「ちゃんと響いたフルセット(天と地)」の緊迫感はありません。

「出しやすさ」という甘い言葉で、表現としての「響き(密度と圧力)」を犠牲にしていては本末転倒ではないでしょうか。

迷える皆さんへ。単純明快に。本当に上手い人はミックスなど気にしていない

ややこしいメソッドで生徒を煙に巻くのではなく、「ちゃんと響いた裏声」と「ちゃんと響いた地声」を同時に出し、あとは「息の圧力と混ぜ具合で音色を無段階に変化させるだけ」という物理的な単純明快さ。

これこそが、あらゆる声のジャンルを目指す方、迷ってしまった方々を救う「本物の基礎」です。

「ミックスボイスが疲れる」
「喉が痛い」
「息漏れする」
「どうしてもできなくて困っている」

そんな悩みを抱えているなら、
“混ぜ方”ではなく、
まず「使える裏声・地声」が育っているかを疑ってみてくださいね。

先ほどご説明しました、自然な吐く息に逆らわない声ができるだけで、
息を混ぜても息漏れしなくなりますし、強い声でも喉が痛くなることはなくなります。

喉が痛くなる人は「くしゃみ」にヒントあり!?

喉が痛くなる人は「気持ち良いくしゃみ」と、喉が痛くなる「詰まった咳のようくしゃみ」の違いを思い浮かべてみればわかりやすいでしょう。

これも裏声と地声の響きをうまく同時に使える人と、その両方を使わず真ん中(喉)を使ってしまう人の差ですね。

まとめ「ミックスボイスとは」「この記事を書いた理由」

ミックスボイスは特別な技術でもなければ、基礎でもない。
基礎ができれば普通に出せるようになる声のことです。

昔はミックスボイスを使う人はほとんどいませんでしたし、現代でも第一線で活躍中の方々も、ミックスボイスという言葉ではなく、自分の想いを伝える為の響きを重視されていると思います。

では彼らはミックスボイスを使っていないのでしょうか?
いえ、自動的にやっています。基礎を磨き上げ、それを絵画の筆使いのように自由に扱った結果、
いろんな色となって滲み出ています。

結局、基礎の習得に苦労する人のために「基礎ができればこんなことができます」とか発声法の整理のためにあるはずの言葉が、商業的に一人歩きしてしまっているのだと思わざるを得ません。

ミックスボイス…心地良い言葉に注意してくださいね。

この記事を書かずにはいられらなかった理由

今回書いたような、業界批判的なことは、今の時代控えた方がいいのかもしれません。
それで満足している人もいるでしょうし、そこから本物へ辿り着く人もいるでしょう。

しかし、そこで黙って、本物を目指す人を惑わしたり、なんとなくできるけど本物ではないものが量産されるのを見過ごすのも、私はずるいと思うのです。

昨今、イン●キとまでは言いませんが、使える使えないかを無視した、
ミックスや裏声や地声という言葉が「売らんかな」で蔓延しているのを見ていると…
たまにはモノ言わんとね…という事でして…。

参考動画/記事

ショート動画

その裏声(ファルセット)や地声、息の混ぜ方や圧力量をいろいろ使って実践しているショート動画です。

 

ボイトレ動画

それぞれ、高い声をズバッと出す音色の距離感と、そのための呼吸の邪魔しない喉の使い方を解説した動画です。

【チャンネル登録はこちら】

https://www.youtube.com/@ボイストレーニング浜渦メソッド

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