天地人とは宇宙の万物を表します。これを声の表現に置き換えて考えてみましょう。
30秒アドバイス
骨格(楽器と共鳴)は空間(この世)に
重さ(肉体)は地中へ
これが体と呼吸と声の大きな捉え方です。響くのは骨格ですね。もっと簡単に言えば…と言いますか、上のことが精神論に聞こえてしまった場合は)
骨格は楽器化して体幹で支えつつ
それ以外のものは脱力して重心を落とす
と置き換えましょう。体が楽器・キャンバスになると、思うだけで体のいろんな部分が響くようになり、聞いている人はそれを感情の方向性として捉えるのです。
30秒アドバイスは以上です。
さらに詳しく「呼吸法・発声法・技術は後からついてくる」
この3つをそれぞれどのタイミングでどんな強さで使うか、そしてもっとも大切なのはどんなバランスで使うか=ブレスコントロールなんですね。これがわかれば呼吸法は知らずに出来上がり、ここから生まれる発声はミックスも地声も裏声も自然に生まれ、結果として技術も後からついてくるんです。
脱力と息の支え「息の支えってなんだ?」
ちなみに、脱力をしすぎると地面まで落ちてしまいますよね。体幹と横隔膜、足腰で程よくブレーキをかける力が息の支えという言葉の本当の意味です。息の支えという言葉は切ったことがない方は知らない方が良いです。息の支えという言葉は、講師や声楽家先生もよくわからないで使ってしまいがちなんです。
骨を残して、精神は天にのぼり、肉体へ地へ…神様や仏様を信じるかどうかは別にして、多くの宗教はこの天地人全てを感じ・自分の糧にしていこうというところから生まれたのではないか?と思うことがあるんです。
ちなみに私は神様や仏様は信じます。おられるかどうかはわかりませんし、むしろ「いないんじゃないかなあ」と思っています。
信じる=いる、信じない=いないだけじゃつまらないですよね!?
これまでのスタンダードなボイトレでは限界がある
こう考えると、これまでのスタンダードであった、鼻腔共鳴・呼吸法・ミックスボイス、腹から声を!ヘッドボイスを!などという、部分だけを考えてきたこれまでのボイストレーニングで上手くなるには限界があり、結果としていくら練習してもあってるはずなのに、上手くならない、才能が必要?となりがち。
そんなわけありません!才能なんて関係ない、誰でも上手くなります。それもカラオケの点数なんてものではなく、体をキャンバスに、呼吸を筆に、声を絵具として自由に描くという意味で。だから私は、この楽器化と呼吸と脱力の関係を自由に操る方法(=気持ちの伝達)を研究してきたのですから。声がよくなった、高い声が出た…それは素晴らしいことですが、それだけでは表現ではないのです。出るだけの高い声、なんとなく上手く聞こえる風な歌やセリフとはもう決別しましょう。
今回の記事は、詳細記事化、またなんとか短く動画化(文章で見ると胡散臭いけど、体現するとこういうことかとわかっていただけるもの)をしたいと思います。