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気持は呼吸に宿る…声を出している時だけが歌じゃない「一曲の物語を紡ぐ、勢いのある呼吸」を作る

歌うボイストレーナー浜渦弘志 上達のアドバイス

ボイストレーナーの浜渦です。

声を出している時が歌ではありません。休符や間奏の間も、物語は続いていますよね♪

たとえ喉の調子が悪く、声が裏返ったり、途切れたりしても、呼吸の流れや勢いこそが物語となり、相手に伝わることを忘れないようにしましょう。お客さんは声よりも呼吸を聞いている…そんな気持ちで良いのではないでしょうか。気持は呼吸に宿るのです。

これは歌に限らず、朗読やセリフ、プレゼンなど、声を出す全ての方に言えることだと思います。今回は、物語を紡ぎ出す「勢いと粘りのある呼吸」の解説と、その習得のアドバイスを前回の記事に続いて書いてみました。

勢いのある呼吸とは

勢いのある呼吸とは、息を止めず、でも飛び出さず、息を吐く力と止める力のせめぎ合いのことです。

凧糸(たこいと)と凧の関係のように、綱引きをしながら、時には落ちそうになったり、吹き飛ばされそうになりながらも、少しずつ高く舞い上がり、空へ近づいていく。そんなせめぎ合う呼吸とそんな呼吸を作る体こそが、歌の表現そのものだと思います。

HIRO
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気持ちは呼吸に宿ることを忘れないでくださいね

たとえ、声の調子が悪くとも、今はまだ高い声が出なくても、お手軽なテクニックでなんとかしようとおもわないでください。せめぎ合う呼吸を、体をいっぱいに使って作り出すのです。そんな呼吸が、やがて声の調子を整えてくれ、本当に意味のある高い声や、気持ちという息を混ぜた声になったり、体全体が共鳴するような声に繋がることは、きっと皆さんもご存知のことと思います。

勢いのある呼吸をつくるために

勢いのある、でも詰まっておらず、飛び出しもしない呼吸こそが、皆さんの本当の声の性能を、モノマネでない個性のある素晴らしい声の「表現」を引き出してくれます。

下の歯に息を集めて、一定の呼吸を感じよう

どんなに重い障害物があっても、押しのけながら、一定の速さで歩き続ける巨人のような、そんな呼吸が大切です。(これがお相撲さんに歌が上手い人が多い理由でもあります)

オススメの練習法は、下の歯の先端に呼吸を集めることです。これは喉が開いていないとできないことです。逆に言えば、ここに息をきちんと集められれば、喉は開きます。

拗音を混ぜて話してみよう

歌詞を拗音(ようおん)を混ぜて朗読してみましょう。拗音とは「シャ」「シュ」「ショ」などにつく、小さな「ャ」「ュ」「ョ」などのことです。

簡単に言えば、ちょっと外国人訛りの日本語と言えばいいでしょうか。これは一定の呼吸をつくるだけでなく、言葉の「美しいつながり」や、高い声を出す時に、どれくらいの「呼吸を吐く力と止める力の綱引き」をすれば良いかがわかりやすくなります。

詳しい実践方法は以下の記事をご覧ください。

口の開け方「開けすぎ注意」

「口を大きく開けて〜!」これは結構危険です。

まず、両方の奥歯で何か弾力のある1cmくらいの焼き鳥かなにかを挟んでいる感じを持ってください。その焼き鳥を落とさないよう。噛み切ってしまわないように、あくびをしてみてください。

あくびは、喉を開けるのに良いのですが、このときに、奥歯を上下に開けすぎないことがポイントです。

レッスンでよく「とにかく口を開けろ!」と教える人がいますが、これは結構危険なのです。あくびをすると、口蓋垂と下あごの下の筋肉の距離が開くように開きやすくなりますが、これが本当の意味で喉が開くことです。それを無視してとにかく口を開けると、喉は却って首を閉められたように詰まってしまいます。

喉の開け方については、こちらの記事を参考にしていただければと思います。

自分の想いを伝える声と呼吸をお渡しします

呼吸を集め、拗音を混ぜたり、喉の開け方を一定にすることで、皆さんの歌は見違えるようになります。実はこれらを作る過程で、ミックスボイスや、腹式呼吸は半ば自動的にできあがっていくのです。つまり表現を優先した結果、声が磨かれていくのです。これが人のあるべき進化の姿だと思います。結果だけを意識すると、どんな声も、たとえ上手くても、相手には伝わりません。

浜渦メソッドは、本質のボイストレーニングです。ここでいう本質とは、皆さんの体のパーツの全てを繋げて生かし、思わず歌い正したくなるような呼吸、思わず出てしまうような自然な声のことです。

そしてそれは決して難しくありません。

その本質の表現を手に入れた時、みなさんは「あなたでなければならない唯一の声と表現」の喜びを、今よりもずっとずっとたくさん知ることと思います。

 

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