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体に「歌わせて」頭は「お客さん」になれば歌は10倍速で上手くなる

singer ボイトレメソッド&練習法

ボイストレーナーの浜渦です。声楽でもカラオケでも、役者さんでもそうですが、地道にやれば必ず上手くはなります。しかし、どんなに頑張っても自然かつ感動的な歌にはなかなかならない人もいれば、ある時突然何かを掴んだかのように、上手くなり、高い声も簡単に出るようになる人もいます。もちろん、ボイストレーナーの私も、みなさんも、後者の方になりたいはず。

では、この一生懸命やってもなかなか上手くならない人と、どんどん上手くなる人の差はなんなのでしょうか?もちろん、一つではありませんが、その中でも特に大切なことをお教えしたいと思います。自分の声が嫌いという方も、きっと好きになりますよ♪

頭で「歌わず」に体に「歌わせる」

先日のTwitterより。真面目な人は、一生懸命練習してもなかなか上手くならないことがあります。その方々に共通していることは、身体に「歌わせていない」というものがあります。

「歌う」ではなく「歌わせる」です。

例えばオペラでものすごく高い強い声を出しているのに、顔は全く苦しそうでない人もいますよね。普通の人がその声を真似すると、白目を向いてしまったり、超高速の瞬きをしてしまったり^^;

演歌でも上手い人は、お客さんと握手しながら、さらに、にこやかにファンの方と「表情で会話しながら」感情たっぷりに自然に歌ったりされますよね。

もっと身近な話をすると、お母さんが、来客とにこやかに優しい表情で会話しながら、ものすごく感情のこもった強い小声で「あっちいってなさい!!!!」と、ふざけて出てきた我が子をしかり飛ばす…お客さんにはなるべくばれないように。

あれは、身体(胴体)に声を出させておいて、頭を(時に表情や手足の動きも)別人格のように扱っている訳です。歌い手の理想を言えば、まずは「自分もお客さんの一人」となって、歌の方は体に任せてしまうということですね。

真面目な人は、これが頭も顔も体も総動員で「せーの」で動いてしまうんです。全てが同時に動いているうちは、辛辣な言い方ですが、絶対に自然で感動的にはなりません。なぜなら、人間は、自然な反応を示す時、全てが同じベクトルで動くことがありえないからです。

このダメな意味の一生懸命が、音程・歌詞・リズムは合っているのに…ヘタ。力一杯動いてセリフもしっかり覚えているのに…ヘタ。

という勿体無い状況を生み出すのです。

上手くなるためには方法論では全く足りない!

上手くなるために正しい発声法、呼吸法は必要となります。しかし、正しい発声法と呼吸法を知って、それを実践したらさぞや上手くなる…とは限らないのです。というより、それだけでは全く足りません。

ボイストレーニングスクールでは、その「それだけでは全く足りない」部分だけを教えてしまいがちです。

なんども言いますが、不必要なのではなく、十分条件を満たしていないのです。

上達のスピードを上げるためには自分が「お客さん」になること

なかなか上手くならない人に共通していること、それは自分が「お客さんになっていない」ということです。これまで本当に多くの生徒さんに接してきましたが、これをクリアした人から、発声法・呼吸法・歌唱法・表現法の全てが、自然に飛躍的に上手くなっていきました。

自分の声を「他人の耳」で聞くように聞くことが大切なのです。

体には歌わせておく。そして頭は…
「わ〜、こいつ間違えよった!…って間違えたの俺か」
「お!すごくいい声聞こえてきた!って私の声じゃないの!」

というような、全く他人の感覚で歌うことが、最重要と言っても過言ではありません。

客観的に聴けない人は、自分は「美しい声でレガート(滑らか)に」歌っているつもりなのに、録音したものを聞くと「僕の声ってこんなにひどかったの!?」と、自分の声が思っていた声とまったくちがうものになる可能性大なのです。これは自分の声を客観的に聴けてない証拠です。

では、なぜお客さんの耳になって聞くと上手くなるのか?それは…

お客さんは人の歌を聴いて「上手いなあ」とか「もっとこうすればいいのに」とか「音程が低いなあ」というのを客観的に、つまり他人として感じます。

客観的に感じたものは、主観的に「やっているつもり」の何十倍も早く修正し、上達させる力があるのです。ですから、この感覚を手に入れた人は、基本的にボイストレーニングは自分一人でできます。つまり基本的ににはレッスン不要となるわけです。客観的に聞くことができるようになると、体は音楽や感情に対して自然に反応し、それが声となり、歌唱力となるのです。

これができれば基本的にレッスン不要…しかし10年以上、長く通ってくださる生徒さんがたくさんいます。「音楽的にもっとこうした方が面白い」とか「こんなハモリはどう?」とかという、表現の提案であったり、基本ではなく技術の向上を目指して、またメンテナンスのために来られる方が多いのです。

ホール座席

 

練習方法

色々な練習方法をレッスンでは実践していますが、簡単なものを。

  1. 大きな空間を一枚の絵のように眺めます(客観視)
  2. 空間を眺めたまま、深く呼吸をします。
  3. そのまま声を出します

まずはたったこれだけでもOKです。これがなかなか難しいのです。まず、1.の奥行きのある空間を、一点を見ずに、立体的に全体を客観的に眺めることを絶対にやめないでください。しかし、ちょっと間違えたり、変な声が出たりすると、すぐによそ見をしたり、首を傾げてしまったり、目の前が真っ白になったりして、空間をながめられなくなります。音程が違っても「うわ、変な音程だな〜!」とお客さんのように、人ごとのように放っておくのです。

実はこれが普段の生活でできている瞬間はたくさんあります。驚いて思わず大声を出す時、人は表情をつける間も無く、自然にお腹から声が出ます。つまり、表情は前の場面のままほとんど反応せず、体だけが反応した状態ですね。

いちいち主観が出しゃばって首を傾げたり「しまった!」とかいう感情が表情に出てきて客観視を失うと…あっという間に喉が痛くなったり、締まったり、そしていつまでたっても高い声が出なかったり…

呼吸法はあまり胸が上下しすぎなければ何式呼吸でも構いません。発声法も考えなくてもOKです。
呼吸法や発声法を考えるのは構いませんが、あくまで1.の客観視をやめないで人ごとのように考えるだけにとどめておいてください。

真面目すぎる人は、楽譜や、先生や自分の期待に無理やり応えようとしがちです。こうなった瞬間、空間を客観視することは相当難しくなります。

HIRO
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え?こんなに簡単なの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね!レッスンではこの難しさと、それができた時の、言いようのない楽しさと声の爆発力を感じていただけるはずです♪

 

最後に「歌は自然な反応」発声法・呼吸法はそのあと

歌は自然な反応です。体がその気になるまで頭や表情はなるべく介入せず、お客さんとして待っているだけで良いのです。

たとえ間違っても、変な声が出ても、放っておいたら、不思議なことに体と耳の方で勝手に修正してくれるようになります。これが自然な反応です。

その反応を待たずして、無理やり正しい発音や、綺麗な声や音程に持っていくと、不自然になり、そこに感動はなく、音域は伸びず、喉もすぐ痛くなるのです。

それを改善するために呼吸法・発声法があるんじゃないの?

という声も聞こえてきそうですが、客観性無くしての発声法・呼吸法は、繰り返しますが、本人がやっているつもりであって、たとえその時はできても、本番では全く活かせなかったり、その曲でしか役に立たなかったり、結局練習のための練習に堕してしまいかねないのです。

HIRO
HIRO

客観的に聞けるようになると、上達は本当に10倍速になります。そして何より楽しく、そして自分の声が嫌いだった人もきっと好きになりますよ♪

 

 

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