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あなたの歌を変える“自由な声”が生まれる状態とは。上手く歌うより大切なこと

ボイトレメソッド&練習法

カラオケでちょっと点数を取りたいならともかく、もし本気で「自分らしい、自然で、伝わる表現をしたい」と思うなら――
高い声、ミックスボイス、ビブラートのやり方などは、一旦捨てる勇気を持ってほしい。

なぜなら、それらは「自由に声が出る状態」ができた後から、自然についてくるものだからです。


自由に声が出る状態とは?

自由に声が出る状態とは、たとえばこんな感覚です:

  • 自分も周りも俯瞰で見られているような、余分な力が抜けた状態(目の焦点が定まらずぼんやりしているようで、全体を捉えている——役者や歌手には必須の感覚)
  • 視界はぼんやりしているのに、意識は一点に鋭く集中している
  • 体全体が開かれ、自分がまるでひとつの楽器になったような感覚

これはまさに、ゾーンに入っているような感覚、あるいは体が楽器化している状態とも言えます。

この状態に入ると、テクニックに頼らずとも、自然に「伝わる表現」が生まれてくるのです。

ゾーン=実力を出せる=上手く歌えてしまう状態

ゾーンとは:スイッチが入ったような集中状態であり、ランナーズハイに近いもの。失敗を恐れず、想像力が活性化し、反応・閃き・発見が自然に起こる状態です。そしてそこには、自分と周囲を冷静に見つめる客観性も同時に存在しています。

つまりこれは、「今の実力がそのまま出せる状態」であり、言い換えれば、畑が耕され、実が育つ土壌ができている状態=練習がしっかり身につく状態なのです。

実はこの感覚、子どもの頃(特に物心がつく前)は誰もが自然にできていました。

そして、本当に上手くなる人たちは、実は「実力を出せる=うまく歌えてしまう」状態を育てているのです。


努力の“質”が違う

私自身、かつては「うまく歌うこと」が目的になっていました。

「高い声を出すにはこう」と言われた通りに何度も練習して、ようやく出せたその声は、ただ高いだけの、伝わらない声でした。

どんなに正しい方法で努力しても、練習が“嘘をつく”こともあるんです。

本当に必要だったのは、
「自由に声が出る状態になること」=「その中に高い声もあるかもしれない」という発想。
才能が自然に出せる状態をつくることでした。

ミックスボイスやシャウト、ビブラートなどのテクニックも、実はこの“自由な状態”から自然に生まれてこそ、本来の輝きを放つのです


才能を出せる状態になる

あなたの中にも、まだ眠っている「才能としての声」があります。
それを自然に、無理なく出せるようになると、多くの人が感動的で、伝わる歌を歌えるようになります。

そして面白いことに、その才能を出し切った人たちの中でも、やはり“差”は生まれます。
生まれ持った個性がある以上、それは当然のことなのです。

でもそれは、単に優劣を競うようなものではありません。
それは、生き物としての自然な違い。表現という営みの中にある、多様で豊かな差なのです。

だからこそ、それは伝わる。届く人には、ちゃんと届くのです。


ここからが、本当の練習の始まり

自由に声が出せる状態――それは、精神と体のバランスが取れている状態です。

けれど、それは「いくらでも高い声が出せる」とか「好きなだけ大きな声を出せる」という意味ではありません。

大切なのは、その“自由な状態”を決して手放さないこと

その状態を保ちながら:

  • 発声練習をする
  • 論理的な理解を深める
  • 自由に出せているときの体の動きを観察する
  • より良い音程、音域、音色を目指す

自由になったあとでこそ、“技術”は本当の意味で自分のものになります。

自転車に乗る練習にとてもよく似ている

自転車にまだ乗れない人は、「どうやって乗るか」を一生懸命考えます。でも、いざ乗れるようになると、「乗り方を考えること」そのものに意味がなかったと気づくのです。

大事だったのは、バランスが取れていなかったということ。ただそれだけです。

バランスさえ取れれば、「どうやって乗るか」は自然にわかる。逆に、乗り方ばかり考えていても、バランスが崩れていれば絶対に乗れるようにはならないのです。

発声もまったく同じ。

大切なのは、声が自由に出せる=バランスが取れている状態を育てること。そして、そのバランスを邪魔しているものを見つけて取り除くことです。

でもこれは、見えにくいし難しい。だからこそ、ほとんどの人が方法論にすがってしまうのです。

でももし、「乗れる人」が何をしているのかをじっくり観察して、体で感じて、そして真似てみることができたら?

あなたの声も、必ず変わっていきます。


実は、「乗れる方法」ではなく「乗れるためのバランス」を教えることは、とても難しいことです。

でもだからこそ、そこにこそ本質があり、それを伝えることが、私のボイストレーナーとしての使命だと感じています。

あなたの中に眠る声の力が、自由に、自然に、伝わっていきますように。

不自然な“うまさ”は見抜かれる

「上手くやろう」としすぎて、才能を閉じ込めてしまう。
“才能と関係のない上手さ”をつくろうとすると、不自然さが滲み出ます。

それは、いずれバレてしまう。

私も長い間、その罠にハマっていました。
でも、だからこそ今、「声を自由にするレッスン」を届けたいと強く思っています。

声が自由になれば、想いがそのまま声に乗ります。

悲しいと思えば、音色が悲しくなる。
でもそれは、悲しそうな声を“出す”のではなく、自然にそう“なる”ということ。

強くしたいと思えば、自然に強くなる。
「する」のではなく、「なる」。

自由な声とは、自分の想いに体が反応してくれる状態。
ただ体を“意識して動かす”のではなく、身体全体が響きとなって反応するのです。


あなたへ

「上手く歌いたい」と思ったとき、
まずは“才能が出せる状態”を育てることから始めてみてください。

その声は、あなたにしか出せない、世界にひとつだけの声です。

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