「お前、存在が面白ないねん」こんなこと言われたらぎょっとしますよね。「なんて酷い人!」…しかし、これから書くことを読んでいただくと、ああなるほど、そういうことね…と、3%くらいはわかっていただけるかもしません。というわけで、ストレートにものを言うと、どうしても角が立ってしまうことについて。でも私はストレート。にこやかにストレートに言います。そうでないとレッスンは成り立たないからです。さあ、ストレートに言う危険性と言わない危険性について?徒然なるままに♪
「お前、おもんないねん」の真意
お前存在がおもんないねん…ストレートに言わざるを得ないことについての一考察
ストレートにものを言うと、どうしても角が立ちます。例えば、面白い人が面白くないことを言っても面白い。面白い人が面白いこと言うと、もちろん面白い。一方、面白くない人が面白くないことを言うと、当然面白くない。かといって面白くない人が面白いことを言っても面白くない。
それは何故かと言うと、その人の体の中にリズムがない、またはそのリズムが伝わるようなリズムではない時に、相手は面白くないと感じるわけです。しかし、そのリズムがないということは、つまり「お前おもんないねん」なわけです。言っていることうんぬんではなく、お前の存在がおもんないねんということなんです。
つまり体内のリズムを持って生きるということが、その人の存在感ということであると。その存在感こそが面白さのを生み出す。そのリズムがないと言う事は、存在がおもんないねんと言うことになる…。全くその通りなのだが、お前の存在がおもんないねんとストレートに言うと、どういうことになるか?
ストレートv.s.婉曲表現
「お前の存在がおもろ無いねん」この言い方は、リズムのことを指していることが伝わらなければ、いやたとえ伝わってもかなり破壊力があります。
しかしこれを婉曲表現で伝えるのは非常に難しい…。
「あなたは体の中の自分のリズム感が欠如しているため、その存在が相手に伝わりません。すなわち、あなたの言う事は面白くないというより、あなた自身が存在してるように見えない、つまり面白くないのです。」
いやいやこんなこと言うと、もっとどえらいことになりますよ。しかし、表現のレッスンと言うのは、ここをぼかしてはならないのです。
レッスンではストレートに論理的に「おもんないねんを」解説すべき!?
面白くないのに「気持ちを込めて」とか「もっと表現を豊かにしなさい」などといっても改善するわけはありません。問題はそこではなく「お前自体の存在がおもんないねん」なのですから。
そこで「面白くないよ」とこちらが言うと、別に面白いこと言おうと思ったわけじゃないと答えてくる。いやしかし、面白い人が面白くないことを言っても面白いということですから。しかし、こう言われると、自分が全否定されたような、身も蓋もないような気持ちになる人もいるでしょう。
では「こうすればもっと面白くなるよ」と言うのはどうでしょう。実はこれも自分が嫌われることはないでしょうが、あんまり良くないんですよ。初対面の方にはまずはそれで良いと思いますが「もっと」というのは「そもそもある物をより多く」であるわけで、その存在に気づいていなければ意味がありません。ですから、もっとといっても「何をもっと」なのかをつたえられないのです。50を100にするのではなく、はっきりいまはゼロだと、そして100を目指そうぜと。表現は0か100なのだから…。
誰でも「おもろい人」になれるのが表現の世界
つまり、面白い人になればいいのですよ。その人にエンジンを与え、それを動かしてやれば、リズムが生まれ、その人の個性、生き様、スタイルなどあらゆるものが表へ出てきます。そうなるともう面白くないわけが無いのです。どんなに変わっていても、どんなに平凡な内容でも、個性がない人はいません。その出し方を知らない個性を動かすエンジンが止まっているから、面白さが伝わらなかっただけ。というか、エンジンが止まっている車に、ずっと乗っていても、面白くないだけの話なのです。
表現のエンジンは止まっているか動いているかの0か100。まあまあはないんですね。100の中の50とか0の中の70はあるんです。それこそ面白いやつが面白く無いことを言ってもまあまあ面白い、面白く無いやつが面白いことを言ってもイマイチという状態ですね。
歌でも同じことが言えます。すごく技術があって、練習もして、その車は磨かれ運転技術の最高で、しかも高級車…しかしエンジンはついていません、まぁそれはそれで面白いのですが、それじゃあ、技術も、練習した成果も出せませんよね。そしたらうまいとか下手以前のおもんないとなるわけです。実は下手でもうまくても、普通でも変わっていても、走ればそれなりに面白いのです。
しかし何度も言いますが、お前いい声で高い声も出て、テクニックもあって、感情も豊かで…でもおもんないねんと言うと、角が立ちます。しかし、もちろん面白くする見込みがあるので言っています。みのない人はほぼいません。しかし、面白くないと言われると、勝手に人間性を否定されたと思い込み、先へ進めなくなる人もいるのですめんどくせー。
…今日はこんなところで♪