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「歌い手・表現者の生きと体を創るストレッチ」と「やってはいけないストレッチ」

心と体を楽に

発声・ボイトレ前や、練習前、本番前、そして整理運動としてストレッチやヨガはとても重要です。しかし、普通の人よりも表現者としてのストレッチであるわけですから、気をつけていただきたいこともあります。今回はストレッチをするときに意識してほしいことと、やっていはいけないストレッチもご紹介しますね。

呼吸と体をシンクロさせること=表現の基本

ストレッチをするときに、呼吸の流れと波を感じることが大切です。呼吸が体の動きとシンクロさせることで自分の把握ができるようになるのです。結果として体も緩みます。

「表現者としてのストレッチの目的は、自分の体と呼吸をシンクロさせることで自分の状態を把握することであり、緩めることはその結果である」と捉えましょう。

自分の状態がなんとなくではなく、はっきり見えていること=把握は表現者にとって命綱

自分を把握することで体と呼吸が明確に見えてきます、見えてくると、今何がどのくらいできるかが分かり、調子が本当に良いのか悪いのかも見えてきます。

こうして初めて、思い通りに呼吸と声や歌、さらにあらゆる体の動きや演技、ナレーションやプレゼンなどもできるようになるわけです。そんなに上手にできなくても「今の自分の立ち位置」が見えるので練習が嘘をつかなくなります。

自分が見えていない、なんとなくの練習ほど実らないものはありません。

体とシンクロした呼吸を把握することこそ、自分のリズム感で生きていることそのものであり、それをなくして、伝わる声や役を演じることは不可能

個性を出したければ尚更です。ただ上手く動くことよりも、多少ぎこちなくても、シンクロしていること、把握していることのほうがよほど相手の心に響く歌や表現になるでしょう。

おすすめストレッチ「持ち上げ」「手放し」「取りに行く」

まず「頭の中でイメージ」してください。無重力に近い空間の中にいます。
吐きながら丹田をゆっくり体の内側から体の奥に向かってに引いてから「よいしょ〜〜〜と」荷物を「持ち上げ」、ゆっくり緩めながら、荷物をゆっくり「手放して」吸います。吸い終わりの頃に、荷物を「取りに行」くイメージがおすすめ。この荷物の持ち上げられる動き=丹田〜横隔膜の動きとなります。持ち上げるときに必要なのは、横隔膜の力ではなく、丹田を引く力と持ち上げる背筋、その時の骨格を守る体幹なのです。

丹田を内側から引くイメージであり、丹田を押し込むと思わないようにしましょう。

丹田とは、おへその下5〜10センチあたり、左右の骨盤の出っ張った骨の中心あたりです。

「持ち上げ」「手放し」「取りに行く」の3拍子がなめらかな波としての1セットに感じられることは、歌や演劇においてすでに最重要ポイントなんです。これが感じられないと、全て形だけになってしまいかねません。

ストレッチ前のイメージ練習【表現者の呼吸】

さて以下の写真をご覧ください。

  1. 両手を使って、上下に引っ張り合いながら息を吐く(このとき丹田を手前側・体の内側に引きながら)
  2. 荷物を離して息を吸う
  3. 吸い終わりで荷物を取りに行く

簡単に説明しますね。

1のときの上側の手が背筋や脇腹の筋肉を動かし、下側の手が荷物となる丹田〜横隔膜となります。息を吐きながらというより、丹田と横隔膜がお椀型に絞られながら上へ引っ張られることで押し出されていくイメージです。これで息が圧縮されます。さらに引っ張り合うことで、横隔膜の上がるスピードを超スローにすることができます。つまり、強くてゆっくりの呼吸=強い声、高い声、ロングトーンの基礎です。強い圧力はそのまま大きな感情として現れてきます。気持ちを込めるとはどういうことかわからない人、囁いて歌うと感情を損なう人は個々に答えがあります。

2で荷物をタイミングよく離します。荷物が落下します…つまり横隔膜が広がりながら下へ落ちていくことにより、そこに息が自動的に流入してきます。吸うというより入ってくるわけです。ただし、このとき胸から上の姿勢まで崩すと、息が詰まったり、次に吸えなくなります。

3は、2で息が入り終わる頃、荷物が落ちきる前に取りに行くのがポイントです。完全に荷物を落としてしまうと、自分のリズムを失ってしまいます。どういうことかを詳しく説明すると長くなるので割愛しますが、何回かやっていると意味がわかってくると思います。

この1〜3を、リズムよく3拍子を感じて最初はゆっくりから始めてみてください。だんだん速さを変えたり、それぞれの時間を変えたりしていきましょう。ただし、なめらかな波であること。どんなにゆっくりでも良いから完全に止まったりせずリレーのバトンを落とさないように繋げましょう。

※表現の体の使い方は、文章でも動画でも伝えられない部分があるので、ぜひ一度レッスンへ…♪

これについては動画化も予定しています。実はストレッチ云々以前に、この動きとリズム感が本当に呼吸と声と演技の基礎となります。

ストレッチは呼吸のイメージができてから

さて、このイメージが見えてきたら、ストレッチを始めましょう。あくまでイメージですが、上記のことを頭の中で描きながら、例えば体側を伸ばしてみましょう。

ストレッチ

一気に力や勢いで伸ばすのではなく、吐くときに数センチずつ伸ばし、伸ばした位置で緩めて吸う。これを繰り返して、少しずつ伸ばしていきます。

写真のように、大したことない、格好悪いやつでもOKです😆

やってはいけないストレッチ

最後にやってはいけないストレッチをご紹介しておきます。大切なのは、表現者として呼吸とシンクロさせることと書きましたよね。

歌う前や、練習の前に、呼吸を無視して腕をぐるぐる回す人を見たことありませんか?これは…やめてください。

気持ちの上でのリラックスを求めてのことかもしれませんが、呼吸の流れや丹田をを無視している時点で逆効果になりかねません。

そしてその時の先生の顔を見たら面白いですよ(というより怖いかも!)

またスマホを見ながらや、ギュウギュウやるストレッチなど、なんとなくのストレッチもやめましょう。「動かさないよりまし」という気持ちは痛いほど分かります(笑)

でも…上手い人ほど、それをやってしまった後悔も知っているはずです…。

さあ、いまからでも「1分でも」やりましょう♪

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