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「本当はこう歌いたかったのか!」を引き出すのが上達の第一歩でありボイストレーナーの本当の仕事

ボイストレーニングレッスン中の浜渦 上達のアドバイス

「君はどう歌いたいんだ!?」「どう弾きたいんだ!?」「どう読みたいんだ!?」よくレッスンで聞かれる言葉でありますが…これらは愚問も愚問だと私は思います。

それはなぜか?某所で話させていただいた内容を書き起こします。

「どう歌いたいか」なんて考えなくても全ての人が持っている

ここからは口語です。日本語的に変なところ、不快に聞こえるところがあると思いますが、お許しを。

どう歌いたいかなんかさ、みんな本当はもう心の奥底にあるんだよ。それが出せないから無理矢理気持ちをを込めたような顔をしたり、無理矢理悲しそうにとか、嬉しそうにとか歌ってしまう。』

表現の第一歩は「人の名前を思い出す」のに似ている

『そうじゃないんだよ。人の名前を思い出す時、新しく名前を考えるんじゃなくて、既に頭の中にあるものを取り出そうとするよね。

なのにそこで周りから「それ山本さん?山田さん?」なんて関係ない名前を言われると混乱しちゃうでしょう?

そうじゃない。人の名前を思い出すってのは、名前を新しく考えるんじゃなくて、すでに自分の中にあるものを取り出す行為。全然違うんだよ。

歌もそう!自分の価値観の中にあるもの。自分が好きなもの自分がこういう風に本当を歌いたかったんだっていうものを取り出す。「私は本当はこう歌いたかったんだ」というものを取り出せるようにする。そういう体にすることこそが大切なんだよ。そういう感覚にするっていうのが本当の練習、基礎なんだよ。

自分から自然に出てきたモノで自分を知り、それをカスタマイズする喜び

『「すでにあるものを出すだけなんて面白くないじゃないか」って?

そりゃそうだ。それだけでは面白くない。だからまず既にあるものを考えずに出てくるようにする、それを自分の耳で客観的に聞いて、感じることで「もっとこうしたらいいんじゃないか」っていうひらめきや創造が広がっていくんだ。だから自然とカスタマイズされていくわけ。これが本当の歌の楽しさだよ。自分を知って、それを成長させる行為が楽しいんだよ。

考えるな感じろではなく、感じる方法を考えろ!?

上手く歌ってやろうなんてヨコシマなこと考えてる奴には決して味わえないよ。たとえ上手く歌えてもそれは本当に自分なのか?自分の歌なのかってね。気づかなきゃそれはそれで幸せだけどね…。

でもその最初の自分の中にあるものを出すという、最初の一歩がない限り、自由な歌なんてないんだよ。

最初の一歩が、きっかけがないのに、カスタマイズなんてできないよね。だから音楽も感情も自由に解き放てない、放ちようがない。…で怒られる。怒られなくても物足りないから、無理矢理作ってしまう。だからそこにリアリティーとか自然さがなくなっちゃう。これは当然のことなんだよ。』

どうすれば、感じているモノを解き放てるか?それは考えなきゃいけない。

考えるだけの頭でっかちもだめだけど、解き放てないのに、なんとなく自分に酔って感じてしまっているだけってのも見てて「あ〜あ」ってなるでしょ?

だから考えろ、そして感じろ。両方だよね。心・身・思考フル回転なんだよね。

ボイストレーナーは「どう歌いたいんだ」なんて絶対聞いちゃいけない

『こう考えるとさ、「お前はどう歌いたいんだよ」なんて聞くのは愚問も愚問ってことがわかってくるわけ。

すでにみんなが持っているけど、まだ体の奥底に眠る「本当は自分がどう歌いたかったか?」それを導き出すのが一番大切な基礎練習。だからその方法を考えて実践する。そのお手伝いをするのがボイストレーナーの本当の仕事。

それができない生徒さんにさ「君はどう歌いたいんだ!?」なんて言ったら「ええと楽しく」とか「悲しく」とか、いや「かっこよく」とか「人を感動させるような歌を」って、自分の奥底に眠る表現したいモノを無視してしまうんだ。指導者がそんな無責任なこと言っちゃだめだよ。

そうやってどんどん追い詰められてしまいに歌が嫌いになったひとをいっぱい見てきたけど本当もったいないよ。』

「本当はこう歌いたかったか!?」を引き出すのがトレーナーの仕事

『繰り返すけど、ボイストレーナーは生徒さんの体の中に眠っている「私は本当はこう歌いたかったんだ」を引き出すお手伝いをするだけでいい。そのきっかけが体の自然な楽器化であったり、人や動物が自然に持つタイミングやバランスを一緒に考えて作ること。

それをやると勝手に上手くなってくれるし、個性は勝手に出てくるし、ついに気づいたら無理のない発声や自然な呼吸をしてくれるようになるから。

個性を一生懸命探しているような人がいるけど、もうあるから大丈夫だよ。それをどうやれば自然に出てくるか…それを常に考え続けるストイックさが必要なんだよね。といっても上辺の真面目さなんかいらない。なんとなく毎日2時間練習するより、遊び呆けようが、ふざけようが、常にずっと、自分の内面を感じて表へ出すことを忘れないこと。これがまあ結構大変なんだよ。でもこれ、自然界の動物たちはやってるんだよね。出ないと食われちゃうから。

それを無視して「こんな正しい発声法とこんな正しい腹式呼吸法で」なんて成長の足を引っ張るような、その人の個性を無視するようなこと、ボイストレーナーごときが言っていいはずないのよ。「正しい方法がなぜダメなんだって?」ダメなんじゃないよ。それを自然と身につけるのではなく、頭でやっても絶対上手くならない、というか意味がないってこと。

でも頭から論理から入りたいよね?楽だもん。特に教える方が。でもそれじゃボイストレーナーなんかいらない。本読めばすむからね。

論理に偏っても根性論に偏っても上手くならない

「正しいことを論理的に言ってる」っていうのと「俺はできるのになぜお前はできないんだ!」っていうのは現代なら前者がもてはやされると思うけど、成果はどっちもどっちなんだよね。

いくら論理が正しかろうと、お前ができようと、それだけで生徒さんが自分らしく自由にうたえるようになるわけない?いや、上手くなる人はいるけど、それは先生の手柄じゃなく、生徒さんがえらかっただけ。お金もらっちゃいけないよ。

生徒さんの才能を引き出すってそんな簡単じゃないよ。 一般的に正しいこと教えてお金もらえるなら誰だってトレーナーになれちゃうよ。

たとえ三流でも本物でありたい

もしみんなが本当に表現者になりたいなら、自分が本当はどうやりたかったのかを引き出す方法を考え実践すること。それを教えてくれる人を見つけること。それに尽きるよ。僕はたとえ三流でもいい。三流でもいいから作ったモノではなく、にせものではなく、リアリティと自然さと、作らない個性を出せる本物でありたいんだよ

みんなにもそうなってほしい。なぜか?そういうヤツが増えたら、たのしいでしょう?気持ちのやり取りがちゃんとできる人が増えれば世の中面白くなると思わないかい?ただそれだけなんだよ。僕がボイストレーナーをやっている意味は。』

言いたいことを言いました。関西人なのになんと変な言葉で。でも何かヒントはあれば嬉しいです♪

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